ベビーベットは必要でしょうか?(妊婦クラス質問)

質問:ベビーベットは必要でしょうか?一緒に寝たいけど同じベッドだと赤ちゃんをつぶしてしまいそうで心配です。

答え:必ずしもベビーベッドは必要ないとおもいますが、周産期学会からは添い寝を避けるように勧告がでています。。基本的には、特別な状況で無い限り(睡眠薬を飲んでいるとか、上の子どもが一緒に寝ているなど)、添い寝で問題ないと思いますが、勧告をふまえてどうしていくか検討が必要です。通常はお母さんが一緒に寝ていても大丈夫だと。ただ、一緒にねる布団が柔らかく沈むタイプでないこと、赤ちゃんがうつぶせで寝ることにならないようにということは注意が必要です。

学会の勧告について

2019年に日本周産期・新生児医学会からは、母子同室の留意点として、生後半年、出来れば1歳までは添い寝ではなく、ベッドを赤ちゃんとは共有せずに、赤ちゃんは仰向けで寝かせましょうと推奨されています。ベッドの共有やうつぶせ寝はもちろん、横向きで寝ることもSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクをあげるというデータから、このように推奨されています。ただ、仰向けで赤ちゃんが寝るのはなかなか難しいので(Moro反射などで物音に驚くとすぐに起きてしまう)、赤ちゃんをおくるみでしっかりと包んで、簡単に手が動かないようにしてあげるのはお勧めです。

結論としては、ゆいクリニックでは周産期学会の推奨はふまえつつ、現実問題として完璧な対応は難しいのでお母さん達にも推奨できていないというところが現状です。ベッドで寝ている場合に、ベッドの高さに合わせてくっつけられて、ベッド側の柵をはずせる、添い寝用ベビーベッドもあるのでそのようなベッドの使用も検討しているところです。もし購入するならそのようなベッドだと、添い寝ではなく、でも赤ちゃんと一緒に寝られるという事で良いかもしれません。布団の場合には、赤ちゃん用に布団を置いてそこにおくるみでしっかりとくるんで寝かせてあげるということになります。多くは添い寝で問題なけれど、少ない割合SIDS(乳幼児突然死症候群)などのトラブルの可能性があるので、それを念頭に赤ちゃんと一緒に寝るようにしたら良いかと思います。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。