新生児の保温について~胎脂は皮膚を守る(ぐしかわ看護学校学生さんからの質問)

質問:学校の先生の助産師に、赤ちゃんが生まれたらタオルでゴシゴシ拭いて水気を拭かないと赤ちゃんが低体温になると言っていました。先ほどの授業で先生は、赤ちゃんをあまり拭かないように指示したと言っていましたが、低体温になったりしないのでしょうか?

答え:ゴシゴシと生まれたての赤ちゃんの身体をこすると胎脂を拭き取ってしまいます。胎脂は、白いクリーム状のもので、おなかの中から赤ちゃんの身体にくっついてきます。胎脂は赤ちゃんの皮膚を守ってくれる大切なものなので、ゴシゴシ拭くのではなく、やさしく押さえるようにして、胎脂を落とさないように、身体の水気をとってあげるようにするのがお勧めです。水気は取ってあげないと体温が下がってしまうので、タオルでくるんでやさしく押さえるようにして水気をとってあげて、ぬれたタオルは温かい乾いたタオルに交換して赤ちゃんにかけてあげます。

胎脂の効果

  • 保湿
  • 細菌感染から皮膚を守る
  • 保温

赤ちゃんの沐浴

生まれたての赤ちゃんをお風呂に入れるのが昔からの習慣でしたが、赤ちゃんをお風呂に入れると、胎脂を奪ってしまうだけでなく、体温調節が下手な赤ちゃんが低体温になってしまうリスクがあるので、ゆいクリニックでは生後3日目までお風呂に入れません。どうしても汚れが気になる場合には、部分的にふいてあげたりしています。お風呂に入れるときには赤ちゃんに化学物質を使わないようにするために、石けんを使わずにふらの布で身体を洗ってあげてお風呂に入れています。

布良の布で沐浴

ふらの布のおくるみ

ふらの布についてhttps://www.yuiclinic.com/information/3568/

ふらの布でシャンプーと洗顔https://www.yuiclinic.com/information/965/

新生児の保温についてのYouTubeのスタッフの感想

・赤ちゃんタオルゴシゴシ:ゆいクリニックでは、生後3日目から赤ちゃんの入浴を始めることを、今回の講義を受けるにあたり先輩スタッフから聞いて知りました。自分の子供は出産して直ぐピカピカに洗われていたので、勿体ないことをしたなと思いました。

・胎脂の重要性と体温保持について再度理解できて良かったです。

・ゆいクリニックの赤ちゃんは皮膚トラブルがないと言うのがとっても共感でした。また、胎脂べっとりの子もあまり見ない気がします。助産院の研修で妊娠中に体が冷えていると赤ちゃんは胎脂多くなる(温めるために胎脂をまとってくるよと聞きました)妊娠中のカラダ作りってとっても大切だなと改めて思います。

・赤ちゃんの胎脂は脂酸コレステロールエステル・タンパク質、水分などの成分から出来ていて、沐浴は3日目からでゴシゴシこすってはいけない。身体を拭く時は押さえて拭いた方が良い

・必要な子には胎脂がたくさんついていますが、それは、未熟性もあり、体温維持のために必要だからだと学んでます。日々のケア優しく水分だけをふき取る大切だなと改めて感じました

・産まれたての赤ちゃんは天然の保護クリームで包まれている。産まれてすぐに沐浴しない理由が分かりました。

・赤ちゃんの胎脂の大切さが分かって、タオルでゴシゴシふかないでやさしく水気をとってあげることが大事、ゆいクリニックでの取り組みも素晴らしいと講義で学べました。

・胎脂を、赤ちゃんの身体に残すことで守られている大切な事だと思いました。

・赤ちゃんの胎脂をとらないようにやさしく拭くというのはよくわかります。経皮毒についてまだまだ世の中の認識が追いついていないようで、ふらを普及させているゆいクリニックは先進的で赤ちゃんに優しいと思います。

・これからお産を迎えるので、赤ちゃんの肌についてとても勉強になりました。

・胎脂は赤ちゃんの身体を温かく保温したりと大事な役割をしている事を知りました。

・ゆいでお産して、産まれてから3日お風呂に入れない事はびっくりでした。でも、全然臭いもないし、皮膚トラブルもなく、赤ちゃんに良い最善の策を試していけるのはとても母としてありがたい取り組みでした。

・赤ちゃんの胎脂は皮膚を守る大切な物だと知りました。胎脂が赤ちゃんにとって大切な物で自然のままでいるのが赤ちゃんには良い事だし無理に綺麗にしなくても良いのだと思いました

・看護学生の質問ではいろいろ違う意見ややり方があり迷うこともあると思いますが今学んだことが看護の仕事についた時役に立つと思いました。

・新生児の皮脂は見た目的にもとりたくなりますが、赤ちゃんの皮膚を守るために必要という事がわかりました。ゴシゴシ拭くのは大人でも良くない気はします。

・低体温/胎脂の大切さがよくわかりました。産まれたての赤ちゃんを守るため、いろんな方にも知って欲しいと強く思います。

・なんとなく赤ちゃんをゴシゴシ洗ってはいけないのかなと思っていましたが、ちゃんと理由を知ることができ勉強なりました。

・ゆいクリニックの赤ちゃんは皮膚トラブルがないと言うのがとっても共感でした。また、胎脂べっとりの子もあまり見ない気がします。助産院の研修で妊娠中に体が冷えていると赤ちゃんは胎脂多くなる(温めるために胎脂をまとってくるよと聞きました)妊娠中のカラダ作りってとっても大切だなと改めて思います。

・赤ちゃんの胎脂に意味があるのを初めて知った。何故生まれてすぐお風呂に入れないのか不思議だったので知られて良かったです。

・ゆいで母子早期接触がゆっくりできることはとても嬉しいことです。出生直後の貴重な時間であるし、赤ちゃん、お母さんにとっても母乳分泌、体温の維持にも有意義な時間。学生さんたちがこれからお勤めする病院でもよい母子早期接触が行われますように。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。