鉄欠乏性貧血と鉄不足について~検査結果の見方:かくれ貧血も体調不良の原因となります

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鉄不足と鉄欠乏性貧血

  • 著明な鉄不足であれば鉄分を食事からだけで無く、薬やサプリメントで摂取する必要があると思います。
  • 月経のある女性は、月経時の出血で鉄不足になっている人がとても多いです。
  • 貧血の目安となる検査値はヘモグロビン(Hb)
  • 様々な体調不良があるけれど、ヘモグロビンの値をみて貧血ではありませんと言われることが多々有ります。

貧血の目安になる検査

•貧血の目安となる検査値はヘモグロビン(Hb)
•MCV(赤血球の平均的な大きさ)、 MCHC(赤血球中の平均ヘモグロビン濃度)もチェックしましょう。
•可能であればフェリチンもチェック

検査数値の目安

•女性の場合Hb12g/dl以下(基準によっては11.5g/dl)を貧血と判断します。
•MCV赤血球の大きさ(基準値:80~99fl)
•MCHCヘモグロビン濃度(基準値:31.0~36.9%)
•フェリチン(貯蔵鉄を表す)40以上あった方が良い。脂肪肝や炎症で高くなるので40以上あるから鉄が足りているとは言えないが、低ければ鉄不足だとわかる。

ヘモグロビンの値をみて貧血ではありません、治療は必要ありませんと言われることがありますが、実は鉄不足で体調不良がおこっているという場合がかなりあります。

貧血もしくは鉄欠乏でみられる症状

寝つきが悪い、疲れやすい、肩がこりやすい、湿疹が出来やすい、頭痛や頭が重いことがよくある、風邪をひきやすい、微熱がある、毛が抜けやすい、注意力が低下、イライラしやすい、神経過敏、歯茎からの出血、身体によくアザができる、胸が痛む、体動時の動悸や息切れ、むくみがある、爪が変形し割れやすい、爪がもろくて反り返る、食欲不全、口角口唇炎、舌が赤くスベスベする、すぐに疲れる、よくあくびが出る、顔色が悪い、歯茎が白っぽい、塩辛いものが舌にしみる、氷やせんべいなど堅いものを噛んでいたい。

とてもたくさんの症状が鉄不足と関連しているので、体調不良がある場合には栄養不足の可能性を考えましょう。

貧血ではないと言われても・・・

•様々な体調不良があり、病院受診をしても貧血ではありません、治療は必要ありませんと言われることがあります。でも、実はのそ体調不良は、検査数値の上では貧血でなくても、鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラル不足の可能性があります。
•鉄欠乏でみられる症状に自分に症状が当てはまると思う場合には鉄摂取を積極的にしてみましょう。また自分の検査結果を見直してみましょう。

どうやったら鉄を摂れるのか。

•鉄剤、鉄のサプリメント、食事、
•鉄剤には過剰な活性酸素を体内に発生させるという問題点があります。

鉄剤の害、問題点について

コラムhttps://www.yuiclinic.com/information/976/

鉄不足改善のための栄養について

コラムhttps://www.yuiclinic.com/information/6545/

 

鉄欠乏性貧血と鉄不足の原因と対策について

コラムhttps://www.yuiclinic.com/information/6546/

 

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。