たばこと小麦どちらが体に悪いのですか?

質問:たばこと小麦どちらが体に悪いのですか?(ぐしかわ看護学校の生徒さんからの質問です。)

たばこと小麦はどちらが体に悪いと比べるような物ではないと思います。タバコの問題点は受動喫煙です。吸っている本人だけでなく、周囲の健康を害してしまうことが問題です。また小麦に関しては食品として広く使われていますが、健康に悪いという事が知られていないので、授業では小麦砂糖乳製品がいかに健康に悪いかという事を強調してお伝えしました。私も栄養について勉強するまではグルテンフリーカゼインフリー(GFCFと略します。)という言葉を全く知りませんでした。このあたりのことは、是非内山葉子先生の「パンと牛乳はやめなさい」の本を読んでもらえると良いのですが、簡単に小麦の問題点を下記に紹介します。

  • 小麦は血糖値を急激に上げます。
  • 小麦と牛乳の共通の害
  • モルヒネ様物質を含んでいるという問題があり、どちらも食べると幸せな気持ちになり、また食べたくなり、中毒になってしまう。
  • パンや牛乳で中毒になるのだと認識すべきです。

誰も違法ドラッグで幸せな気持ちになるからといって手を出さないですよね。
法律で禁止されていなくても、その危険性は脳の依存性を起こし、量がコントロール出来無くなり、身体と生活に大きな悪影響を及ぼすことはみな知っている事だと思います。
パン、牛乳、砂糖も、実は、そのような中毒を引き起こすのです。
法律で禁止されているかいないかではなく、身体に悪く中毒になるものだと認識するべきなんです。

中毒性があるが法律で禁止されていないという点では、タバコも似ていますね。タバコは、小麦と違って、禁煙出来無い人はニコチン依存症という病気であると広く認識されています。そもそもこれだけタバコの害が分かってきているのであれば、違法ドラッグのように規制してしまえば良いのですが、歴史上それが出来無い状況ですね。ですから、子ども達を教育してタバコを吸わないという事を伝えることはとても大切ですね。小麦や砂糖や乳製品の中毒性については、まだまだこれから認知されていくと思います。世の中にこれだけ糖尿病や高血圧、肥満などの病気があふれるようになって、食生活や運動に関連した生活習慣病であると認識されて、食べる物を見直さないといけないといわれていますが、まだまだ足りないと思います。食べ物の中毒性ももっと認識され、多くの人が、もっと健康的な食生活をしていかないといけないかと思います。とはいえ、このように書いている私自身が、はっきりと小麦砂糖乳製品の問題点を認識したのは3年半程前なので、まだまだこれからだと思います。出来るだけ、知らなかったという人に、伝えていきたいと思います。

最後に、たばこと小麦はどちらも健康に良くないですが、たばこは吸っている本人だけでなく、周囲の人の健康も害するので、受動喫煙の害を認識することはとても大切です。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。