おしゃぶりをつかっていると出っ歯になりやすいのですが、そんな中でも出っ歯になりにくいおしゃぶりというものが宣伝販売されています。一歳半以降もおしゃぶりを使い続けないようにすれば歯並びには影響ないし、使ってもあまり出っ歯になるなどの悪影響はないという様に宣伝されて売られているおしゃぶりがあります。
おしゃぶりには以下のような説明文がついています。
長時間・長期間にわたりおしゃぶりを使用すると歯並びや噛み合わせに影響が出る場合があると指摘されています。ご心配な場合は早めに歯科医師等の専門家にご相談ください。
おしゃぶり訴訟といわれる訴訟が以前あったそうです。ウィキペディア(Wikipedia)より:2006年5月31日、おしゃぶりを3歳まで使い続けたところ、歯列や顎が変形するなど深刻な障害が残ったとして、横浜市の女児と母親がおしゃぶりを販売した大手ベビー用品メーカーコンビに1000万円の損害賠償を求めて東京地裁に起こした訴訟で、和解が成立したそうです。そのためメーカーは注意書きをおしゃぶりに記載しています。極端に長く使用した場合に問題があるということですが、そもそもおしゃぶりの目的やメリットデメリットをよく検討した方がよさそうです。
人工乳首のほ乳瓶をつかったり、おしゃぶりを使うことで、母乳育児がうまくいかなくなる可能性があります。ですから、母乳育児をしている場合には、できるだけおしゃぶりやほ乳瓶を使わないことをおすすめします。
そもそもおしゃぶりを使う目的は何でしょうか?赤ちゃんを泣き止ませるために使われることがほとんどだと思いますが、泣くことはまだ言葉がうまく話せない赤ちゃんにとってはとっても大切なコミュニケーション手段です。おしゃぶりを使って泣き始めた赤ちゃんを泣き止ませようとするのは、赤ちゃんのコミュニケーション能力を奪ってしまうことにもなりかねません。泣くことをきいてあげることも大切です。寝ないで泣き続ける子どもを抱いていると、イライラしたり、肉体的にも辛かったりすると思いますが、泣いてもいいんだと発想を切り替えると気持ちが楽になります。
歯並びのためにおしゃぶりを使おうかと考えるより、より自然におっぱいをあげたり、赤ちゃんの指しゃぶりはOKとしてあげると良いかと思います。
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