質問:赤ちゃんが泣くと血糖が下がるかもしれない、とのことですが、どのくらい下がるのですか?

早期接触と母乳育児妊婦クラスでの質問をご紹介します。

質問:クラスで流れていた動画の中で「出産後、赤ちゃんが泣くとエネルギーを使う、血糖も下がるかもしれない」と言っていました。早期接触によって赤ちゃんに直母乳や安心感を与えることで低血糖を予防できることは理解できましたが、どの程度血糖が下がるのか影響するのか気になりました。

実際にどれだけ下がるというデータがあるわけではないですが、赤ちゃんが泣き続けると身体に様々な影響があります。

エネルギーを使いすぎると血糖値が低くなりすぎる可能性があるのです。実際にどれだけ血糖が下がるというデータは無いですが、余計に泣くことで余分なエネルギーを使いすぎることは避けたいところです。他にも下記のような影響が泣くことで怒る可能性があります。

  • 心拍数が早くなり、呼吸数が早くなる
  • 酸素飽和度の低下
  • 頭蓋内圧の上昇
  • 肺高血圧になって右左シャントが起こる可能性がある。
Christensen (1995) revealed that newborn infants who had  STS rarely cry compared with infants without STS.

こちらの論文では、早期接触をおこなった赤ちゃんの方が早期接触を行わなかった赤ちゃんに比べて泣くことが少なかったと報告されています。
生まれてすぐの早期接触とまたお家に帰ってからも肌と肌をくっつけての抱っこを積極的に行うことで赤ちゃんは落ち着いて泣くことが少なくなるかもしれません。お家に帰ってからも早期接触を是非やってみてください。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。