質問:子どもが玄米を食べると消化しないで出てきてしまいます。(玄米の食べ方)~栄養講座からの質問

質問:ねかせ玄米(酵素玄米)は元々好きでよくやっていたのですが、上の娘(4歳)が2日目以降の酵素玄米は食べないのと、下の息子(1歳10M)は良く食べるが便を見ると餅並に柔らかく炊いても全く消化されずに出てきてしまいます。結果、今は5分づきで食べていますが削ったぬか(栄養分)がもったいないなぁと思ってしまいます。ぬか漬けにも使ったりするのですが・・・。最近あるカフェで白米に粉状にした玄米と同じく粉状にした黒ゴマを入れ炊いて食べる・・・というご飯を食べたのです。白米ベースですからとてもおいしくて子どもたちもよく食べていました。本来、玄米をそのまま食べるのがベストなのでしょうか・・・、こういうやり方は聞いた事ありますか?息子の便の状況も考えたらこっちの方がいいのかなと揺らいでおります。家で作るなら削ったぬかを水に浸して一緒に炊くとか、でも白米ベースだから血糖値に関しては急上昇になってしまうのでしょうか?

玄米の食べ方は色々と意見があって難しいところだと思います。玄米は確かに消化が難しく、子どもや消化能力が低い方は便秘や下痢をしてしまう場合もあります。その場合に、雑穀や玄米を白米に混ぜて食べる食べ方があります。ただ、白米では完全に栄養がそぎ落とされてしまいますし、血糖値も急激に上がる可能性があります。ですから、ベースのごはんを七分づき米にすることをお勧めします。

七分づき米とは:

玄米の糠層(果皮、種皮から糊粉層までの層)と胚芽の部分を割程度剥離した精米のことでお米に白さがあり、胚芽の栄養が一部残っています。7分づき米は、通常の炊飯と同じ方法で炊くことができるので、初めての人でも食べやすいです。それでいて、白米よりも栄養成分はたくさん残っています。2時間ほどお水につけてから炊きましょう。

また七分づき米に混ぜるのが雑穀であればそれほど長時間の浸水は不要ですが、小豆や玄米はしっかりと水につけてから混ぜるようにしてください。

また、玄米クリームも消化にはやさしいです。とても体調が悪く、消化能力が落ちているときや小さい子どもには玄米クリームもお勧めです。

玄米クリーム作り方

24時間以上水につけて発芽させた玄米を5倍の量の水と一緒にミキサーにかけてから鍋に移して煮る

水の量は、玄米の量に対して5倍にします。
玄米0.5合(90g)に対して「水の量」は 450ml です。
玄米1合で作った「生玄米粉」に対して「水の量」は 900mlです。

これをミキサーにかけてどろどろにして、スプーンやしゃもじを使ってゆっくりとかき混ぜます。 ブクブクと沸騰してきたら弱火にしましょう。そして、ゆっくり、ゆっくりと、愉快にかき混ぜ続けます。 そうすると、だんだんと、知らず知らずのうちに、いつの間にか「クリーム状」になっていきます。
※はじめからかき混ぜていないとダマになるので要注意。
ぐつぐつとしてきたら火を弱めて更にまぜ、お好みのクリーム状(糊状)になったら弱火のまま炊き、ピカピカとした照りがでていっきに軟らかくなるのが完成の目安。

さらに甘みを出したい場合には火を止めてから蓋をして蒸らして下さい。

醤油や塩などをかけてお召し上がりください。
他にも、生醤油、生味噌、黒ゴマ塩、黒炒りゴマなどをかけて食べても美味しいです。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。