砂糖をやめれば5歳若返る?!

先日、一人目をゆいクリニックで出産されて、今回二人目を妊娠されてゆいクリニックを受診された方とお話しした際に、「先生、何をしたらそんなに肌がキレイになったんですか? 5歳くらい若返って見えます。」と言われました。肌がキレイで若返って見えるときいて大喜びしつつ、「3年前から砂糖、小麦砂糖乳製品を食べないようにしたからですよ。」とお伝えしました。「「砂糖」をやめれば10歳若返る!」という本がありますが、10歳ではないですが、5歳は若返っているのだと客観的に教えてもらえてうれしかったです。このまま食事療法を続けていけば、もしかしたら10歳くらい若返って見えるようになるかもしれないと思って、ますます食事療法をしっかりしようと思いました。ここからは2016年の私のブログから引用します。このときは、砂糖除去を始めて数ヶ月の時期でした。

2016.5.14砂糖の害について ゆいクリニック院長ブログより

砂糖は体によくないとわかりつつ、ついつい甘いものを食べてしまうと思います。
甘いお菓子は本当に美味しくて、いくらでも食べられてしまうという人は多いかと思います。

私も砂糖が身体に悪いと知りつつも、完全に甘いものを断つことはしていませんでした。
理由としては、自分自身は特に病気ではないし、そこまで気にしなくてもよいと考えていたからです。最近糖質制限食がはやりで、私も肥満の人には白澤先生の「砂糖」をやめれば10歳若返る!を薦めたりしていました。

でも、先月、内山葉子先生にクリニックにいらしてもらって講義をしてもらったときに、
糖質制限食とケトン食の違いについて教えていただいて、厳密な糖質制限は身体によくない場合もあるということを学びました。
もし単なる糖質制限を行うのでなく、ケトン食を行うなら、中途半端にやるのではなく、栄養をしっかり考えながら、必要最低限の糖質と脂質タンパク質のバランスを厳密に考えた上で、ケトンもモニターしないといけないとのこと。
これは素人がちょっとはそっとでは出来そうにないですね。

ただ、現代人は糖質過多食をとっていると思います。
朝はパンと牛乳、昼はおそば、夜にご飯とおかずとサラダとお汁といった食生活では、栄養が偏ってしまいます。それに間食にクッキーなどのお菓子をとっては明らかに糖質過多ですね。なので、糖質過多食を、適正量(糖質を食べているものの50%程度にする。)を目指して、しっかり栄養をとることは、まずは始めるべきことだと思います。

なかなか甘いものはやめられないですが、砂糖はやっぱり身体に悪かったりします。
黒糖ならいいですか?ときかれることがありますが、黒糖もやっぱり砂糖です。
なので、甘みは果物やハチミツ、他には、メープルシロップやラカンカなどの甘味料のほうが身体にはやさしい様です。ハチミツも実は水飴が混ざっていたりと安心できない場合もあったりします。
砂糖よりはましとはいえ甘いものには変わりないので、甘いものを求めすぎること自体を変えられるとよいなあと思います。今私は、健康オタクのように知り合いから言われたりしますが、ずっと前からこんな暮らしをしていたわけではありません。
身体に悪いと知りつつ、カップラーメンを食べたり、甘いものもたくさん食べたりしていました。又、便秘も結構ひどかったです。
ゆいクリニックが出来てから、お母さんと赤ちゃんのためによりよい食事を追求しつつ、外食することが極端に減って、食事内容はよくなりました。
以前病院で働いていたときには、昼ご飯は病院の食堂で食べることが多かったです。炭水化物たっぷりのお食事でした。(うどんやそばにまぜご飯やおいなりさんなどがついて明らかに炭水化物過多の食事でした。病院のお昼ご飯を食べるようになって太ったという人が続出でした。病院の食堂ですが、病院とは別経営の食堂でした。でもできればタニタ食堂でも見習って欲しかったです。)
当直の時には、なんだか口寂しくて、医局にあるカップラーメンを食べたりもしました。医局費から購入されていたのですが、医局にあるカップラーメンは食べ放題と言うことになっていました。食べ放題でそこにあるから、なんとなく食べないと損みたいな気がして、時々食べていました。医局ではコーヒーも飲み放題ですが、コーヒーも飲まなかったので。もうすこし健康的な常備食があればよかったかなあと今にしてみれば思います。医局会などで今だったら改善を提案したかもしれません。

前置きが凄く長くなっていますが、ここから本題です。

砂糖はどうして身体に悪いのか。
砂糖がたっぷり入ったお菓子や菓子パンケーキなどのあまいものは、消化されると小腸で分解されて吸収されて血糖値が上がります。この血糖の上がり方が急にあがるものは、インスリンが大量に分泌されるためその後反応性に低血糖を起こします。
砂糖がたくさんふくまれる物はたいていは、血糖を急上昇させるものなのです。

グリセミンインデックスという指標があります。
GIと略されるのですが、Glycemic Indexの略です。食品に含まれている糖質が体内に吸収される速度を指標化した数値のことです。
GIの数値が低いほど糖分の吸収が穏やかで、高くなるほど糖分の吸収速度は速くなるのです。血糖値が急激に上昇した場合はインスリンが多量に分泌され、
糖分をエネルギーに変えるとともに、余った糖分は脂肪として蓄積してしまいます。
このため、GI値の高い食品ほど脂肪がたまりやすく、低い食品ほど脂肪がたまりにくいと考えられています。
つまり砂糖がたくさん入っているものを食べると太りやすいという事です。
GI値が55以下のものを「低GI食品」と定義づけられています。
GI値で検索するとたくさんヒットしてきます。

血糖が急上昇、その後急降下すると自律神経の乱れが生じます。
インスリンの大量分泌は動脈硬化のリスクになったり、インスリンをだす膵臓が疲れてしまって糖尿病になってしまうリスクもあります。
又、高血糖が続くと、身体に有害な糖化物質が作られて、細胞障害が起こります。

ジュースや砂糖のたっぷり入ったミルクティーなどの飲み物をとることで血糖が乱降下してしまい、疲れやすい、集中力低下などを来す可能性があります。
なので、疲れたときの甘いものは、砂糖が入っているものではなく、新鮮な果物を少しにしておいた方がよいです。
よく、試験の時には集中力アップのために、チョコレートなどの甘いものをとりましょうと勧めているのを見ますが、砂糖たっぷりのお菓子をとることは逆効果だと思います。

又、砂糖は酵素の働きを邪魔します。
酵素は身体にとても大切な要素です。
酵素が働くことで、体全体のコントロールを担っているのメチレーション(メチル化)が働きます。ですから砂糖をとることで下記のような働きが邪魔されてしまうのです。それにともなって様々な病気になる可能性が高まります。
メチレーションの働き
・遺伝子のスイッチをON/OFFにする
・化学物質や体内毒素を解毒する
・神経伝達物質の合成やホルモンを分泌する
・DNAやRNAの合成や修復を行う
・分化に必要なタンパク質を作り出す
又、砂糖は体内にあるカンジダのえさになって体内のカンジダの増殖をすすめてしまいます。カンジダは婦人科である私にとっては膣炎の原因の一つというとらえ方でしたが、不定愁訴が実はカンジダ感染によるものだったりすることを知りました。
カンジダに腸が感染していることで腸の粘膜が壊れて、蛋白がきちんと分解されないままに身体に吸収されてしまい、アレルギーをおこして体調不良を起こしてしまうことがあるそうです。
カンジダ感染はとっても多くの人に実はあったりして、倦怠感や頭のなかがいつもモヤモヤしていている、はっきりした原因が見つからない体調不良の場合にはカンジダ感染の可能性を考えて、砂糖断ちをしてみるのも一つの手かもしれません。
少し高価ですが、OAT(尿有機酸検査=5万円ほどする)もあります。ゆいクリニックでこの検査は受けることが出来ます。
希望の方は栄養療法外来で相談してみて下さいね。
カンジダを除去するにはいくつか方法があるので以下に示します。
• 食物繊維を取る
• 肉類や糖質、発酵食品、アルコールを控える
• サプリメントを摂取する
• (場合によって)抗真菌薬を使用する

又、知識がなかったときには、100%果汁のジュースや野菜ジュースなら身体にはよいように思って、どうせ飲むなら着色料たっぷりの炭酸飲料よりはジュースの方がよいかしら?とか、最近野菜を食べられないからとコンビニで野菜ジュースを買ったりしていました。でも、100%果汁のジュースには甘みをつけるために果糖ブドウ糖液糖がふくまれていて、この甘味料はたいてい遺伝子組み換えトウモロコシを原料につくられている人工甘味料なので、なるべく避けた方がよいものになります。
又、野菜ジュースは原料に何が入っているかは分かりません。確かに野菜が入っているかもしれませんが、産地はどこで農薬はどういう状況なのかも分からないのです。農薬まみれの野菜や果物を入れて、更に加熱しているので野菜の酵素は失われてしまっています。なので、健康によいと思ってとっているのなら大間違いで、もし野菜ジュースを飲むのなら家庭で作って、酸化する前にすぐに飲んでしまうのが一番です。

こうして色々と書いていますが、砂糖は害と知っていても、ちょっとくらいならと数日に一回は甘いものを食べたりしていました。
今年4月からちょっとした願掛けも兼ねて、砂糖、小麦乳製品の除去を始めました。といっても厳密なものではなく(厳密にするとかなり食べられないものが多くなりますが)、天ぷらや調理に使われる小麦や乳製品ふくまれていてもそのままとっています。この間の夕食は餃子だったので、餃子も食べました。餃子はうちの家族みんなの大好物です。本当は餃子の皮も作った方がよいのですが、こちらは購入しています。今通っている中国人の妊婦さんにきいたら餃子は皮から作って食べるけど5時間くらいかかりますと言っていました。いつか挑戦してみようかな。ホームベーカリーが生地を作ってくれるので案外簡単かもしれません。(←2017年2月からは小麦も完全除去して、天ぷらや餃子など麺類も食べないようになりました。)明らかに砂糖たっぷり入っているお菓子類は完全にやめています。何か変化があったかというと、以前よりイライラしなくなったようにも思いますが、もともと毎日食べていたわけではないので、劇的な変化はないので、もうすこし様子を見ていきます。そういえばイライラが少ないかもと書きましたが、昨日は結構イライラすることが多かったので、まだまだ修行は足りないです。
又、足のむくみはかなり減っているように感じます。以前は靴下の後がかなり食い込んでむくんでいました。

かなり長くなってしまいましたが、とりあえず、砂糖のみに注目して、脱線もかなりしていますが、色々と思いつくこと含めてお伝えしてみました。

上記は2016年の記載ですが、それから3年たって、体調は以前に比べて更に良くなってきています。また近々甘酒レシピも紹介したいと思います。

YouTube講義:砂糖(糖質)をやめましょう~砂糖の害と摂ってはいけない砂糖

YouTube講義:砂糖をやめましょう、砂糖中毒から抜け出すために。

私が砂糖をやめた理由

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。