ホメオパシーで膀胱炎の治療

先日、日本統合医療学会で、ホメオパシーについて発表しました。メディカルホメオパシー学会の板村論子先生からのお誘いだったのですが、ホメオパシーを紹介するよい機会をもらいました。

ホメオパシーについて

ホメオパシー

統合医療学会

統合医療とは、西洋医学と補完・代替医療(CAM)を組み合わせた医療を提供する治療の考え方です。西洋医学で不十分な部分を、補完代替医療で補うことがよりよい治療につながると考えられます。統合医療学会では、様々な補完代替医療を行っている医療者があつまって、一般的な西洋医学だけで無く、様々な治療法を用いて、治療を行っていくことを紹介しています。私はホメオパシーについて紹介させてもらいましたが、同じシンポジウムセッションでは、漢方や、ヨガを用いて治療を行っている先生方の発表もありました。今回の学会の発表では、ゆいクリニックで行っているホメオパシーについての効果について紹介しました。このコラムでは、その中でも膀胱炎の治療効果について紹介します。

ゆいクリニックでの膀胱炎治療

  • 膀胱炎の一般的な治療方法は抗生剤投与であるが、抗生剤に症状を軽快させる即効性はなく、腸内環境が悪化する可能性があります。
  • 膀胱炎の治療には、ホメオパシーまたは、漢方の提案をしています。
  • ホメオパシーと漢方での治療も併用する場合もあります。
  • ホメオパシーでの治療を開始して、それでも症状軽快なければ抗生剤での治療を検討するということも提案しています。

ゆいクリニックでのホメオパシーでの膀胱炎治療

膀胱炎・排尿痛・排尿障害 184例中 数日以内での治療効果として、完全治癒30例、8割改善56例、5割改善46例、ほとんど効果無かった例が、51例で、132例(72%)に効果が認められました。

膀胱炎症例

  • 50歳女性、残尿感、頻尿を主訴にX年8月31日外来受診。Cantharis 30cを処方。数日で大部分改善し、効果+3であった。
  • 33歳女性、過多月経にて通院中。排尿時痛、残尿感の訴え有り。Cantharis 30c処方、2回レメディとって症状軽快し、効果+3であった。
  • 40歳、妊娠6週、排尿時痛の訴え有り。Cantharis 30c処方。数日で、完全に治癒して、効果+4であった
  • 27歳女性、 前日からの頻尿と下腹部痛と残尿感にて受診。痛みで夜も眠れない。のどの渇きがない膀胱炎症状にApis 30c。翌日電話で症状確認。ホメオパシーの効果あり、症状はほぼ消失し、完全治癒した。効果+4であった。

統合医療学会で、他の発表の先生と座長の板村論子先生と一緒に記念撮影

帰りの新幹線で自撮り記念写真

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。