土の香りと栄養を食卓に!ごぼうの魅力と賢い食べ方

秋冬の訪れとともに、心も体も温まる和食が恋しくなりますね。特に、豊かな土の香りを感じる「ごぼう」は、昔ながらの家庭料理に欠かせない食材です。煮物やきんぴらごぼうに使うと、ほっこりした気持ちになりませんか?そんなごぼうの栄養を逃さず、美味しくいただく方法をお伝えします。

ごぼうに含まれる栄養価とその効能

1. 食物繊維:水溶性食物線維と不溶性食物線維が2対3で含まれて、バランスが非常に良い。

  • 効果: 腸内環境の改善、便秘の予防。ごぼうの豊富な食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになり腸内環境を整えます。

2. カリウム

  • 効果: むくみの軽減、高血圧予防。体内の余分な塩分を排出し、血圧を正常に保つ作用があります。

3. サポニン、イヌリン(ポリフェノールの一種):肌や体内の細胞の老化を防ぐ。

  • 効果: 抗酸化作用、美肌・老化防止。活性酸素を抑え、体の酸化を防ぎます。イヌリンには、利尿作用があり、体内にたまった不要な水分や老廃物を体外へ排出する手助けをしてくれます。便秘解消、浮腫改善、冷え性の緩和、抗癌作用、動脈硬化予防にも効果的です。

パック詰めごぼうの落とし穴

スーパーで販売されている水に浸かったパック詰めのごぼうは、下処理が簡単で便利ですが、水に浸けている間に栄養が流れ出してしまう可能性があります。特にポリフェノールやカリウムは水溶性のため、パック詰め商品では十分に摂取できない場合も。ぜひ、土つきの生のごぼうを選びましょう。

ごぼうの栄養を逃さない下処理方法

1. 皮むきをしない!:ごぼうの皮には栄養がたっぷり。流水で手やたわしを使って軽くこする程度にしましょう。

2. アク抜きはほどほどに:アク抜きを長時間行うと栄養成分が流れてしまいます。水にさらす時間は5~10分程度がベスト。

3. 切ったらすぐに調理:切ってすぐに酸化が始まるので、調理はスピード勝負。短時間で調理すると香りと風味が保てます。

ゆいクリニックごぼうを使ったレシピ

梅ごぼう

ごぼうのマヨ和え

ごぼうの炒り豆腐

風味豊かで栄養たっぷりの「皮つきごぼう」は、日々の食卓に欠かせない健康食材です。少しのひと手間で、心と体に優しいごぼう料理を楽しんでみませんか?自然の力が詰まったごぼうを味わい、豊かな健康生活を送りましょう。

関連コラム

腸をよくする食べ物

お勧めの食材はなんですか?料理などもあれば載せてほしいです。(ぐしかわ看護学校学生さんからの質問)

タンパク質のとり方②お勧めの食材

お勧めの食材:ココナッツオイル、海藻類、発酵食品、ファイトケミカル、ビーツ

お勧めの食材;納豆

栄養をとるためにおすすめの植物性食品

ビーツのすすめ

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。