パワーナップとNSDRのすすめ

パワーナップ

パワーナップは、もともと、1998年に心理学者のジェームズ・マース博士が提唱した物なのだそうです。午後12時から15時の間、10分から30分程度の短い睡眠をとるお昼寝=パワーナップが健康にもよい効果をもたらすと言われています。具体的には、疲労回復や、集中力の向上、記憶の定着効果、さらに、認知症や心疾患の発症リスクを下げるとも言われています。

パワーナップを取り入れる企業

社員の仕事効率の向上につながるということで、このパワーナップを取り入れている大企業(GoogleやNikeなど)も有るそうです。職場内に昼寝ができるエリアが設けられていたりするそうです。

短時間が良い

非常に健康効果が高いパワーナップですが、短時間とることが大切です。午後3時まで30分以内で、それより遅い時間や長い時間は夜の睡眠に悪影響を及ぼしたり、認知症の発症リスクを高めたりするそうです。

NSDR(Non-Sleep Deep Rest)眠らない深い休息

パワーナップを紹介しましたが、短時間で休息をとるためにNSDRもお勧めです。睡眠では無いが、それと同じく深い休息がとれるものです。主に、心身をリラックスさせて回復を促す方法として注目されています。特に、ヨガニドラ(ヨガ的睡眠)や瞑想などの実践と関連しています。短時間で心身を回復させ、ストレスを軽減することを目的とします。深いリラクゼーション状態では、脳波がアルファ波やシータ波になることが観察されます。これにより、自律神経が整い、ストレスホルモン(コルチゾール)の減少や創造性の向上が期待されます。

NSDRのやり方

仰向けに寝て目を閉じ、瞑想の誘導をYoutube動画や瞑想アプリなどを用いて、深い呼吸をしながら身体の部分に意識を集中させていきます。眠りに落ちる前の状態を感じるようにする。一回10~30分程度で行い、3~4時間の睡眠に匹敵する効果があると言われています。NSDRで、夜の寝付きがよくなり、睡眠の質も向上すると言われています。寝付きや睡眠がいまいちという人には、是非、お昼の休憩時間や夜の入眠前に試してみましょう。

NSDRにお勧めされている音声

「綿本彰氏が提供する「ヨガニドラ」音声ガイド」で検索

自律神経を整える『呼吸~BreathingCD

【15分間のボディスキャン瞑想】〜 マインドフルネス ストレス低減法〜Breath Mentor/統合メディカルケアセンターTree of Life センター長 朴澤博美

Youtube動画を利用する場合には、WIFI電波を飛ばさない方が良いので、スクリーンレコーダーなどで動画を携帯に取り込んで、機内モードなどで利用することがお勧めです。

パワーナップやNSDRでお勧めのシャバーサナポーズ

シャバーサナ(Savasana)は、ヨガの中で「死体のポーズ」とも呼ばれる、完全なリラクゼーションを目的としたポーズです。このポーズは、心身を落ち着かせ、エネルギーを回復させる役割を果たします。実際の姿勢は、仰向けに横たわり、足を肩幅程度に広げ、腕を体の横に置き、手のひらを上に向けます。実際のシャバーサナポーズでは、つま先を自然に外側に向けるのですが、私のお勧めは足を内旋させることです。これは、頭蓋仙骨療法の一環で行われている姿勢ですが、身体を整える効果があります。

シャバーサナポーズと足の内旋

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。