内山葉子先生は健康のために大切なアドバイスの書かれた本をたくさん出版しています。その中でも下記の２つは子どもの発達に特に大切なことが書かれています。
発達障害にクスリはいらない: 子どもの脳と体を守るレシピ40
子どもの病気は食事で治す
妊娠中のお母さんの腸内環境は赤ちゃんの発育発達に影響します。
妊娠中にお母さんの腸内環境をよい状態に保つことはとても大切です。妊娠中の母体の腸内環境が悪化すると自閉症などの発達障害のリスクが高まるという報告もあります。
腸内細菌とは
•腸内にいる細菌は、数は100種類以上、個数は約1000兆個にもなります。この様相は、まるで植物が群れているお花畑の様子ともたとえられ、「腸内フローラ（お花畑）」とも呼ばれています。（お花畑＝ flora フローラ）腸内細菌の状態によって、腸の中の環境が保たれています。
•腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのグループに分けられています。
•【善玉菌】 乳酸菌やビフィズス菌などの菌群です。人が健康でいられるように働いてくれ、また老化防止などもしてくれます。
•【悪玉菌】 腸内に住みついている健康に悪影響を与える菌で、腸の中に有害物質を作り出します。又、病気の原因になる、または引き金になる物質を作り出し、健康を害するように働きます。
•【日和見菌】 善玉菌にも悪玉菌にも味方することができる菌です。人が健康で、腸内環境が良く善玉菌の力が強い時には、ビタミンを生産してくれたり、病原菌の感染を予防してくれたりと、善玉菌に加勢して働いてくれます。ところが一旦人の体調が崩れると、途端に悪玉菌グループに加担して働きだします。全体の7割を占めます。
腸内環境を良くするためのポイント
- 安易に抗生物質を飲まない：腸の中には、多くの細菌が共存して、腸内細菌叢が形成され、腸内の健康を保っています。風邪をひくと抗生物質が処方されることがありますが、抗生物質が腸内の善玉菌まで殺してしまうことがあります。安易に抗生剤は内服しないようにしましょう。（風邪に抗生物質は不要です。）
- 腸内環境を乱す作用のあるものをとらない：抗生物質をたくさん与えられた肉､農薬を多く含んだ食べもの、重金属（ヒ素や水銀）や軽金属（アルミニウム）などの有害金属も避けましょう。水道水は浄水器使用して塩素除去がお勧めです。
- 遺伝子組み換え食品を避けましょう：大豆やトウモロコシなど、遺伝子組み換え作物に使用されている除草剤は腸を害します。また、胎児の脳神経の形成を促す物質の活性を阻害する恐れがあります。またこの除草剤は抗生物質と同じ働きをするので、腸内環境を乱します。遺伝子組み換え食品は、ごく一部しか表示義務がないため、加工食品の摂取はできるだけ控えましょう。
- 化学調味料､保存料、人工甘味料を避けましょう：新鮮な野菜を多く摂り､おかず（タンパク質）をしっかり食べて､良質の脂質（米油や新鮮なオリーブオイルなど）を摂りましょう。しっかり噛んでストレスをためずに、規則正しい食事をしましょう。人工甘味料を使用したカロリーゼロは肥満や糖尿病を増悪させる可能性があります。
- プラスチック製品を見直しましょう。：ペットボトルやプラスチック製の食器や保存容器､ほ乳瓶などに熱いものを入れたり、カップラーメンなどの容器に熱湯を注ぐと、有害物質が溶出しやすいので、使用は最小限にしましょう。
- ストレスをうまく解消する。：妊娠中はとかくストレスをため込みやすいものです。なるべくストレスを避けてゆったりと過ごすようにしましょう。またストレスを感じたら赤ちゃんにもその状況を話しかけてあげましょう。
お勧めの習慣
よい食事を摂取する
良く噛んで食べる（唾液をしっかりだして食べ物を消化吸収できるようにする。）※文豪デュマ 「人は食べたもので生きているのではない。消化したもので生きているのだ」：口に入れたものを良く噛むことがとても大切です。唾液に含まれる消化酵素が消化を助けます。
良い水を補給する
正しい排泄を心がける
正しい排泄のポイント（うんちを観察しましょう。便の状態は、身体からのお便りです。）
①食物繊維の多い食事をちゃんととりましょう。
②動物性食品を食べ過ぎないようにしましょう。
③毎日､規則正しく食事をとりましょう。
④過度のストレスや悩み事を抱え込まないようにしましょう。
⑤漢方や整腸剤なども積極的に使って毎日排泄しましょう。
⑥コーヒーエネマも場合によっては有効です。
適度な運動をおこなう
正しい呼吸をする
適度な睡眠と休息をとる
良く笑う
良い食事を摂るためのポイント
1.酵素が豊富な生の食材（野菜や果物）を毎日摂る。
2.主食を未精製の穀物（玄米､雑穀のごはん）にする。
3.納豆や味噌､漬け物など良質な発酵食品を毎日摂る。
4.野菜や果物は無農薬有機栽培のものをできるだけ選ぶ
5.わかめ､昆布､海苔などの海藻類を毎日摂る。
6.添加物の多い加工食品､インスタント食品などを出来るだけ避ける。
7.白砂糖や油脂類を使った食品を取り過ぎない
8.肉類や牛乳､乳製品など動物性食品の摂取を１５％以下に抑える。牛乳は飲まない
9.良く噛んでゆっくりと食べる
10.間食や夜食など不規則な食事はしない（ただし、妊娠中は捕食が必要）
11.酵素やビタミン､ミネラルのサプリメントを補給する。
腸内環境をよくするために口腔内ケアも大切
赤ちゃんの腸を良くする
赤ちゃんが母乳を飲むことで赤ちゃんの腸内細菌はよい状態に保たれます。一度でも人工乳を飲むと赤ちゃんの腸内環境は大腸菌優位になってしまいます。できるだけ不必要な人工乳は避けて、補足が必要な場合には搾乳を第一選択に与えましょう。
子どもの腸を守るために、野菜たっぷりで、脂肪控えめの消化が良い食事を摂らせて、加工食品や砂糖は避けるようにしましょう。元気いっぱい遊ばせましょう。化学物質、有害金属を摂取させないことがとても大切です。自然な素材で出来た食器や衣類、おもちゃ、家具などの環境にも配慮しましょう。もし万が一虫歯ができても金属をつめないように歯医者さん選びも慎重にしましょう。
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