射精道、思春期から中高年期まで知っておくべき知識と心構え~思春期の男の子達につたえたいこと。

「射精道」今井伸/著

著者の今井先生は、泌尿器科医で、日本泌尿器科学会専門医・指導医です。性教育関連の資格もお持ちの先生で、性教育に関する本も多数執筆されています。今井先生は、男性の性生活について伝えたいことを、「武士道」になぞらえて、男性が、射精を伴う性生活を送る上で、守るべき道を意味して「射精道」として伝えています。

陰茎(ペニス)は、その機能をできる限り引き出し維持するためには、正しい扱い方を体得することが必要ですし、また、パートナーの心身を傷つける凶器としないためにも、道徳と品格、相手を思いやる礼儀を養った上で使えるようにすることも重要である。しかし現代の性教育では、重要なポイントにはほとんど触れず、青年期の誤った扱い方による射精障害や勃起障害も増加している。また性行為の前に絶対に必要な心の育成も欠落している。
本書では、性機能と生殖医療の専門医が、それぞれの年代での性生活・射精生活の心構え、現れやすい問題と対策を解説。思春期から中高年までの各年代を読み通すことで、医学的に正しい陰茎の扱い方や、生涯にわたり性機能を維持する方法を知る。

本の中では、思春期から、中高年にいたるまで知っておくべき性の大切な事について伝えてくれています。特に思春期に間違ったマスターベーション(本の中ではオナニーという表現を使っています。セルフプレジャーが良いという先生もいます)によって、性交で射精がうまくいかなくなるケースについても説明されていて、是非思春期に知っておいた方が良いことも伝えてくれています。そこで、その思春期編を取り上げてみたいと思います。

特に思春期の男の子が知っておくべき事

正しいオナニーの方法。

間違った方法で将来性交で膣内射精が出来無くなる可能性がある。ペニスを布団や壁などにこすりつけて射精にいたるオナニー(いわゆる床オナ)はしない方が良い。膣内射精障害の原因となる。腟から受ける刺激と異なるしげきに慣れてしまうと、「セックスしても気持ちが良くない」ということになってしまう。床オナだけで無く、強すぎる刺激や実際のセックスと異なる形での刺激できもちよくなるというオナニーは避けた方が良い。

セックスは「心・技・体」が伴うまで行うべからず

は正しい避妊や性感染症の知識をベースにパートナーとのコミュニケーション能力が備わっていることです。相手を尊重する、他人に迷惑をかけないということを実践することが大切です。正しいコミュニケーション、相手の気持ちをしっかりとくみ取ることが大切。

は、射精の技術、オナニーで練習して射精をコントロールする技術が必要。

は、完全に大人の身体になってから行いましょう。

自分でこつこつと練習した上でセックスするのが基本です。

他にも思春期から知っておいた方がよい知識

ペニスの洗い方:ペニスは正しく洗う。包皮をむいてあらって戻す。嵌頓包茎をさけるために包皮は戻しましょう。

仮性包茎は病気ではありません:日本人の6~7割は仮性包茎です。包茎は不潔で恥ずかしいという宣伝が1,980年頃に多く広告されましたが、仮性包茎は普通の状態で、病気ではありません。手術の必要もありません。(泌尿器科医岩室伸也先生「かぶれば包茎、むければOK」)

ペニスの大きさ:大きさが大きいか小さいかで悩む必要はない。大きい方が良いということはまったくありません。勃起したときに4~5cmの長さがあれば性交可能です。

 

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この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。