インクレミンシロップ内服には要注意!ソフトドリンク中にベンゼン

インクレミンシロップとは

シロップタイプの鉄の保険処方薬です。

成分・含量:1mL中溶性ピロリン酸第二鉄50mg(鉄として6mg)

添加物:ソルビン酸、安息香酸ナトリウム、D-ソルビトール、香料、バニリン、エタノール、黄色5号、塩酸、水酸化ナトリウム

ソルビン酸、安息香酸ナトリウムは保存料として添加されていて、D-ソルビトールは便通改善効果のあるお薬です。

安息香酸ナトリウム

食品の腐敗を防ぎ、カビや細菌が増殖するのを防ぐための保存料として、多くの食品に使われている添加物です。清涼飲料水や栄養ドリンク類などにもよく使われています。1608年に発見され、静菌作用がある。

保存料の腸内細菌への悪影響

東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生の講演内容へ日本食品添加物協会がクレームをつけてきた。そのことについてネット記事があります。

「私たちが作った文明社会に一つに抗生物質があります。抗生物質は腸内細菌を減少させてしまっております。また、0.3%のソルビン酸は食品添加物として何にでも入っております。ソルビン酸は厚生労働省が安全だとして使用が許可されておりますが、安全であり人間が死ぬことはありませんが腸内細菌は死んでしまいます。安全なものではありますが、私は、腸内細菌が死滅してしまうような保存剤や食品添加物の入った食品は食べないようにしましょう…と柔らかく控えめに新聞に書きました。そうしたら添加物協会からすごい抗議がありまして、『科学的な根拠があるのか』と言われましたが、科学的な根拠どころか実際に腸内細菌が減ってしまうのは明白な事実です。腸内細菌が免疫を作っているのも事実です。安全であるとは言っても、人が生きるか死ぬかを言っているのではなく、腸内細菌が死んでしまうことを言っているのです。ですから、添加物が含まれたものではなく手作りのものを食べるようにし、自然の治癒力を伸ばすようにしましょう、と言っているわけです。」

ベンゼンの発生

安息香酸ナトリウムと一緒に、ビタミンCなどの酸を摂取すると、猛毒のベンゼンが生成されることがあります。

ベンゼン

ベンゼンは、染料、合成ゴム、合成洗剤等の製造時に使用される化学物質で、常温では無色の液体です。また、環境中に広く存在しており、自動車の排気、石炭や石油の燃焼で空気中に排泄されており、呼吸によって摂取されています。また、喫煙による摂取についても指摘されています。ベンゼンの健康影響に関しては、IARC(国際がん研究所)が、「ヒトに対して発がん性がある」(グループ1)として分類している。厚生労働省のHPからベンゼンの危険性として、遺伝性疾患のおそれの疑い、発がんのおそれ、生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い、呼吸器の障害。

ソフトドリンクでの報告、ベンゼンが発生

FDAは安息香酸塩とアスコルビン酸を含むソフトドリンクから低濃度のベンゼンが検出されたとする民間検査機関の報告を受け取り、FDAはソフトドリンク中のベンゼン量を調査しました。その結果、検査したほとんどの飲料について、米国飲料水水質基準の5ppb以下であり、食品衛生上の懸念はないと発表しました。

安息香酸

使用できる量(使用限度)が定められており、清涼飲料水に対する使用限度は、いずれも安息香酸として、0.60g/kg

アスコルビン酸:

アスコルビン酸(ビタミンC)は、果実などに含まれる必須栄養素の一つで、栄養強化や酸化防止を目的とした食品添加物としても使用されています。我が国では1957年に「L-アスコルビン酸」として指定されています。

鉄剤の問題点

鉄剤内服は身体に良くないと聞きました。貧血でいるのと鉄剤を摂ることはどちらがリスクが高いでしょうか??

クエン酸第1鉄の添加物

カルナウバロウ、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸Mg、デンプングリコール酸Na、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロースを含有する。

フェルム・カプセルの添加物

白糖,トウモロコシデンプン,セラック,タルク,ポビドン,ステアリン酸を含有する。カプセル本体にゼラチン,酸化チタン,青色1号を含有。

リオナ(クエン酸第2鉄)の添加物

セルロース,ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー,ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体,ヒドロキシプロピルセルロース,クロスポビドン,ステアリン酸Ca,ヒプロメロース,酸化チタン,タルク,ポリエチレングリコール

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。