パパが、もしくはお兄ちゃんやお姉ちゃんが赤ちゃんにミルクをほ乳瓶であげたい、という要望を聞くことがあります。授乳することが積極的な育児参加のイメージがあるかもしれません。でも、人工乳はお薬のように、どうしても必要な場合にあげる物です。人工乳を一回でもあげると、赤ちゃんの腸内環境はビフィズス菌優位から大腸菌優位に変わってしまいます。また、哺乳瓶の中味が搾乳母乳だったとしても、赤ちゃんが「乳頭混乱」してしまい、おっぱいの飲み方とほ乳瓶の飲み方が違うため、おっぱいに吸い付かなくなってしまうこともあります。
ゆいクリニックでは、一回だけほ乳瓶で搾乳母乳をあげたことで、それまで順調のおっぱいを飲んでいた赤ちゃんがおっぱいに吸い付かなくなってしまい、お母さんのおっぱいはパンパンに腫れ上がって、入院してのサポートが必要になったという方がいました。
動物の赤ちゃんは、人工乳か母乳か選ぶということは基本的にはありません。人工乳の歴史もまだたかだか100年ちょっとです。人工乳はどうしても必要な場合のお薬を与えるようにとらえるのがおすすめです。
授乳以外でも育児で参加できることはたくさんありますよね。
ゆいクリニックではお父さんの早期接触をお勧めしています。これはお兄ちゃんお姉ちゃんでも一緒にお風呂に入ることでできると思います。
早期接触
お父さんの早期接触の実際
早期母子接触
母乳育児がうまくいくための 10 のステップ
「母乳育児成功のための 10 カ条」2018 年改訂版
WHO/UNICEF:The Ten Steps to Successful Breastfeeding, 2018
9. 哺乳びん、人工乳首、おしゃぶりの使用とリスクについて、母親と十分話し合う。
1989年母乳育児成功のための10ヵ条
9. 母乳で育てられている赤ちゃんに, 人工乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう.
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