質問:哺乳瓶でもプラスチック製とガラス容器があると思いますが、プラスチック製だと影響するのでしょうか?(プラスチック製ほ乳瓶は体に悪影響があるのですか。)
答え:プラスチック製ほ乳瓶は、健康に悪影響があると思われるので、プラスチック製ほ乳瓶はなるべく避けた方が良いです。またガラス製の方が、熱によって有害物質が母乳またはミルクに溶け出してくる可能性は少ないですが、割れる、重いなどのデメリットはあります。
ほ乳瓶プラスチックの素材:
例1:部品:フード・キャップ 材料の種類:ポリプロピレン
部品:乳首 材料の種類:合成ゴム(シリコーンゴム)
部品:びん 材料の種類:ポリフェニルサルホン(PPSU)
例2:フード・キャップ・びん・ニップルピン:ポリプロピレン、中ぶた:熱可塑性エラストマー、乳首:合成ゴム(シリコーンゴム)
※ポリフェニルサルホン(PPSU)は比較的熱につよいプラスチック素材です。
ほ乳瓶を使わないという選択
乳頭混乱を起こしておっぱいに赤ちゃんが上手に吸い付けなくなる可能性がある。スプーンやカップで授乳可能。ゆいクリニックでは使いやすいガラスビーカーを使用している。
乳頭混乱についての説明コラムと動画
プラスチックの問題点
- 使用することで体に有害物質を取り込んでしまう可能性がある。
- 環境へ悪影響がある。マイクロプラスチックが巡り巡って私たちの健康を害する。(えさのふり:マイクロプラスティック(5ミリ以下)動物が食べる。さらには人も食べることになる。)
プラスチックに関連した有害物質「内分泌攪乱物質」(環境ホルモン)
環境中に放出された化学物質が,多様なホルモン作用に基づいてホルモンの機能(生体の恒常性(ホメオスタシス)、生殖,発生,行動等)を微量でかく乱させ,野生生物やヒトへの危害を及ぼす可能性
内分泌攪乱物質はどこから出る?
添加剤が溶け出してくる!
- プラスチック弁当箱;脂分が多い食べ物がはいったプラスチック容器を電子レンジで温める。
- サランラップ、食品保存袋:脂分が多かったり、熱い食べ物。
- 缶詰;缶詰の内側はプラスティックでコーティングされている。
- アイスクリーム:脂肪分が袋にふれる
- 衛生用手袋:調理用使い捨て手袋で脂分が多い物に触れる。
要注意のプラスチック素材(「プラスチックモンスターをやっつけよう!」より危険度を3段階に分類、どれも要注意で健康への悪影響が心配されます。
ポリスチレン:危険度2
- 食品トレイ、発泡スチロール、ハンガー、コンピューター、カップ麺容器に使われている。
- お湯で熱するとスチレンという発がん物質が出る。
ポリエチレン:危険度2
- レジ袋、ラップ、フリーザーバッグ、洗剤のボトル、バケツ、ペットボトルのフタなど
- 世界で一番多く使われている。丈夫で加工しやすい。他の有害物質をくっつける力が強い。
ポリカーボネート:危険度1
DVD、CD、眼鏡レンズ、携帯電話、
ビスフェノールAが原料になっている。
PVCポリ塩化ビニル:危険度3
- ホース、クレジットカード、合成の革製品などに使われる。
- プラスチック素材、ダイオキシンの主要発生源、
- PVCポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤(フタル酸)は内分泌攪乱物質
- 衣類、壁紙、バック、クッション材、断熱材、防音材、保護材、縄跳び用ロープ、電線の被覆、網戸、包装材料、水道パイプ、建築材料、農業用資材、消しゴム
- かつては玩具にも使われていたが、有毒のため、おもちゃに使うことを法律で禁止されている。
ポリエチレンテレフタレート:危険度2
- ペットボトル、フリースなどの衣類、卵のパックなどに使われる。
- 透明で空気を通さないのでパッケージで使われることが多い。内分泌攪乱物質やアンチモンという毒性物質を出す。
ポリプロピレン:危険度2
- ストロー、おもちゃ、使い捨てオムツ、文房具などに使用
- 扱いやすく、固くもなるので、キャップなど、力がかかるものに使われる。内分泌攪乱物質を出すことがある。
ポリウレタン:危険度2
- キッチンスポンジ、マットレス、スポーツウエアなどに使用。
- 喘息などの原因となるイソシアネートという物質から作られている。燃えにくくする添加剤がたくさん使われる。
メラミン樹脂:危険度2
食器、ホワイトボード、スポンジなど
熱や酸で有害物質を出すので、食器になっている場合は、電子レンジに入れて熱さない方が良い。汚れを落とすのに使われるメラミンスポンジはカスがマイクロプラスチックになる。
内分泌攪乱物質に関連する有害物質達
毒だらけより
PCBポリ塩化ビフェニル
- 絶縁油、可塑剤、塗料、ノンカーボン紙の溶剤、
- 高脂肪乳製品、肉が汚染されている。
- 発がん物質、内分泌攪乱物質、
- 昭和47年に製造や使用が禁止されていますが、生体内にたやすく取り込まれしかも残留性が高く、皮膚障害などの慢性毒性が認められています。また、長期保管から漏洩や紛失がおこって環境汚染が心配されています。
ビスフェノールA
- プラスチックに含まれる物質。
- 内分泌攪乱物質、女性ホルモンに似た作用。
- ペットボトル、サランラップ、缶詰類(トマト缶や缶コーヒー、)、その他プラスチック容器に使われる。
- 缶詰類の内側のコーティング
- 調味料や油もペットボトル。油や熱い物(お茶など)特に問題
- 歯の詰め物
- 子どものカップやボトル、おもちゃ
- BPA(ビスフェノールA)フリーとは、プラスチック製品に含まれる化学物質BPAを含まないこと。
フタル酸(エステル)
- 塩化ビニルを中心にプラスチックを柔軟にする可塑剤。
- プラスティック製品、ひげそりローション、ネイルケア製品、化粧品や接着剤、香水、フローリングなどの建材、殺虫剤、アスピリンにも使用。
- 内分泌攪乱物質によるホルモンへの悪影響だけで無く、自己免疫疾患やがん、臓器障害、肥満、自閉症との関連が報告されている。
農薬、殺虫剤
内分泌攪乱物質が含まれる。それだけでなく、多くの病気との関連が報告されている。海外では、ネオニコチノイド系農薬が禁止になっていたり、規制されているが、日本では基準がゆるく、多くの農薬が使われている。
トリクロサン
- 除菌成分として薬用石けんにも含まれるが、内分泌攪乱物質が含まれる。
- 肌の奥まで入っていくという宣伝文句では、合成界面活性剤が使われている可能性が高い。皮膚のバリア機能である皮脂を洗い流して、逆に皮膚の細菌を増やしてしまう可能性がある。