輸入果物がからだに良くないのを知りませんでした。

質問:輸入果物が良くないのを知りませんでした。子供によく輸入キウイをあげるので罪悪感を感じでいます。オーガニックで輸入果物はNGですか?

答え:輸入果物よりは国産がお勧めですが、輸入果物を子どもにあげて、大問題となってしまうわけではないです。罪悪感を感じる必要はありません。でも、可能であれば無農薬国産野菜や果物がおすすめです。

ポストハーベスト農薬について

輸入果物の問題点は、収穫された後の移送の際に、カビが生えたり、虫がついたりしないように、作物そのものに農薬がかけられることです。ポストハーベスト農薬と言われていたりします。外国では、大量・長期貯蔵、長距離・長時間輸送の必要からポストハーベスト農薬の使用が、穀物、果実などに認められています。しかし、常に農薬が使われるのではなく、穀物の場合は夏を越すものに殺虫剤が使われ、野菜や果物も消費者に届くまで時間がかかるものに殺菌剤が使われています。消費者のもとに届くまでの期間が短い場合や、倉庫に貯蔵されるなど、日光や雨、風の影響による農薬の分解が進まない場合には、残留が多くなるといわれます。

オーガニックについて

オーガニック野菜や果物などの基準はあいまいなのです。化学肥料を使わずに有機物(動物の糞など)を使っていればそれだけでオーガニックといえます。たとえ、その糞が農薬まみれでも、オーガニックと言えてしまうのです。ですから、オーガニック作物のなかには農薬や化学物質が多く含まれる物もあります。オーガニック=安全とは言えないのです。作物を選ぶときには生産者の発信している情報をチェックして選ぶと良いですね。出来るだけ生産者が見える物を購入出来るファーマーズマーケットのJASマークのついた作物がお勧めです。オーガニックより、「無農薬」「低農薬」の表示があるほうが安心です。

JASマーク

有機JASマークは、有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果認証された事業者が貼ることが出来るマークです。有機JASマークがない農産物と農産物加工品に、「有機」や「オーガニック」などの名称の表示をつけることは法律で禁止されています。

無農薬野菜が良いのか

無農薬でも虫食いが多いのであれば、それは土地がやせていて、野菜の栄養が足りないからかもしれません。土地の美声うつがしっかりしていて、ミネラルたっぷりの土でつくられた無農薬野菜はとても元気で虫食いもすくないものがあります。

国産野菜ならよいのか。

日本は農薬をたくさん使う国です。農薬は洗っても簡単には落ちません。煮ても焼いても消えないのです。農薬の身体への悪影響は女性ホルモンに悪影響をおこしたり、神経障害から行動、精神、記憶などの脳機能や末梢神経などに障害を起こします。自閉症、ADHD、知能の低下、ぜんそく、糖尿病、ガンなど、多くの病気との関連が報告されています。単に国産だけではなく、生産者がみえる農薬の少ない安全な野菜や果物を食べることで、農薬の身体に入れることを防ぐことが出来ます。無農薬野菜は高いですが、できるだけ、ポストハーベストの心配の無い国産で、農薬の少ない野菜や果物を選ぶようにします。

今回の案内の情報の多くは、内山葉子著「健康情報のウソに惑わされないで!」を参考にしました。

果物の食べ方について

健康のために果物を食べよう!

健康のために果物を食べよう!~追加説明〜

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。