妊娠中の染毛剤使用で子どもが喘息や鼻炎に!

Environmental Researchに掲載された山梨大学の研究

  • 山梨大学は、染毛剤を自宅で使用した妊婦と職業で使用した妊婦は、どちらも使用していない妊婦と比べて、生まれた子どもが3歳時に気管支喘息やアレルギー性鼻炎になりやすい傾向があることが明らかになったと発表した。

染毛剤は接触性皮膚炎を起こしやすい

  • 染毛剤は接触性皮膚炎を起こしやすく、まれに蕁麻疹やアナフィラキシー、気管支喘息を引き起こすと報告されている。

妊婦の染毛剤の使用状況と生まれた子どもの3歳時のアレルギー疾患発症との関連

  • 妊婦の染毛剤使用頻度が上がるほど、子が3歳時にアレルギー性鼻炎を発症する可能性が高い

妊婦の染毛剤の使用状況

  • 妊婦の染毛剤の使用状況は、妊娠中期の質問票から美容院、自宅、職業での使用の有無と頻度を調査。
  • 美容院と自宅での使用頻度については、「使用しなかった」「あまり使わなかった」「ときどき使った」「よく使った」から回答してもらい、職業での使用頻度については、半日以上かけて扱った回数を「いいえ」「月1~3回」「週1~6回」「毎日」から回答

生まれた子どもの3歳時のアレルギー疾患

  • 生まれた子どもの3歳時のアレルギー疾患は、3歳質問票で気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの医師による診断の有無を調査
  • 妊婦の染毛剤の自宅使用と職業使用では、いずれも使用しなかった妊婦と比べて、生まれた子どもが3歳時に気管支喘息やアレルギー性鼻炎になりやすくなる傾向があることが明らかになった。

アトピー性皮膚炎と食物アレルギー発症への影響はなかった

  • 妊婦の染毛剤の使用による生まれた子どもの3歳時のアトピー性皮膚炎と食物アレルギー発症への影響はなかった

使用頻度が高くなるほど、アレルギー性鼻炎になりやすい

  • 妊婦の染毛剤の自宅使用や職業使用では、使用頻度が高くなるほど、生まれた子どもが3歳時にアレルギー性鼻炎になりやすくなる傾向

約8万組の妊婦及び生まれた子どもの追跡調査のデータ

  • 約8万組の妊婦及び生まれた子どもの追跡調査のデータ
  • 十分な数の対象者を解析しており、信頼性の高い結果

染毛剤の成分
パラフェニレンジアミン(PPDA)

  • パラフェニレンジアミン(PPDA)が問題という記事あり。

染毛剤のリスク

  • 髪を染めている女性はリンパ種にかかる危険性が50%も増す
  • 定期的に髪を染めている女性は乳がんになるリスクが最大60%増す

染毛剤の成分 1剤タイプ

  • 染料:酸化染料(酸化反応によって発色する染料)、 カプラー(調色剤、主にトーンを調整する役割がある)、直接染料 などが配合されている。現在は約50種類の染料がある。
  • pH調節剤:アルカリ剤と呼ばれている。 毛髪に残留しにくいアンモニアが0~15%の濃度で含まれている。アルカリ剤には 二つの役割がある。一つは、キューティクルを開く(こじ開ける)。これによって染料や 過酸化水素などの有効成分が浸透しやすくなる。もう一つはメラニンの分解を促す。 過酸化水素のアシストになっている。
  • アルカリ度が強いヘアカラーをアルカリカラーと呼び、アルカリ 度が弱いヘアカラーを弱酸性カラーと呼ぶ。アルカリ度が強ければ強いほど、 キューティクルの開きが大きくなる。そのため髪のダメージが大きくなることに注意。 アルカリカラーは、ヘアカラーとしての効果は大きいが、髪のダメージが大きい。 逆に弱酸性カラーは、髪のダメージは小さいが、効果はアルカリカラーに比 べて小さい。
  • クリーム基剤:油脂類+界面活性剤。1剤全体を乳化さ せる(クリーム状にする)役割がある。取り扱いやすい上に、毛髪の 保護効果も高いことから、最近はクリーム状の製品のシェアが、 液状よりも大きい。
  • コンディショニング剤:湿潤剤、増粘剤。髪の栄養の流出を抑える。 ヘアカラー剤を使う際、キューティクルを開くので、髪の中にあるケラチンや 油分が流出してしまう。コンディショニング剤には、流出した髪の栄養を 補うために、油分やケラチンが配合されている。また栄養が流出しにく くするように、粘度や付着性を高める成分が配合されている。
  • 安定剤:酸化染料の劣化を防止する酸化防止剤が配合されている。システインなど。 また不純物としての金属は、製品を劣化させるのに、その防止にEDTAなどの キレート剤が使用させる。キレート剤は金属を包み込む(マスキングする)性質がある。
  • 香料:アンモニア(アルカリ剤)の刺激臭などを和らげる。
  • 溶剤:精製水、有機溶剤など。

染毛剤の成分 2剤タイプ

  • 酸化剤:過酸化水素水。日本では6%まで配合 が認められている。酸化染料を酸化し発色させる 役割がある。またメラニン色素を分解して脱色させる役割も担っ ている。
  • pH調節剤:一般的にリン酸が使われる。過酸化水素水はpHが大きいと 不安定になり、分解しやすくなってしまう。製品を保持するために酸性にして 安定に保つ。pHは2~3くらい。
  • 乳化基剤:油脂類+界面活性剤。クリーム状に役割がある。
  • 安定剤:フェナセチン。過酸化水素の安定剤として使用。
  • 溶剤:精製水、有機溶剤など。

ヘアカラー剤の毒性は農薬の140倍近くある

  • ヘアカラーの多くの化学物質
  • 内分泌攪乱物質=環境ホルモン
  • 頭皮に化学物質を付着させて、皮膚から吸収されてしまう。

子育て良品のヘナ

子育て良品ヘナ解説

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髪の毛にツヤとコシを与えながら、白髪を美しく色付ける植物性ヘアトリートメントです。
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ヘナで白髪染

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ヘナでアレルギー

  • ヘナタトゥーや髪を染める場合頭皮にヘナがつくことで、アレルギーで皮膚に湿疹がおきる場合もあります。
  • 自然素材でのアレルギーリスク
  • リスクを知って利用しましょう。

この記事を書いた医師

島袋 史 (ゆいクリニック院長)
  • ゆいクリニック院長
  • 島袋 史
  • Fumi Shimabukuro
  • 【資格】日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医、ホメオパシー認定医、新生児蘇生法インストラクター。1970年東京都生まれ、1989年大学入学のため沖縄へ。1995年、琉球大学医学部卒業。琉球大学産婦人科入局。沖縄県内にて研修後、2011年にゆいクリニックを開院。4児の母。小児科医の夫と共に、多くの女性の出産・育児を支援するほか、更年期や月経トラブルなど女性のための治療を行い、ホメオパシーや栄養療法やプラセンタ療法などの自然療法も積極的に取り入れている。特に、小麦や砂糖、乳製品、食品添加物を一切使わない食事をクリニックで提供するなど、食事療法の重要性を説いている。