母乳がどうして大切なのか、母乳育児の良いところは何でしょうか。「母乳育児 クイズ」にチャレンジください。答えは、各問題の「答えはこちら」のボタンをクリックしてください。
【問1】赤ちゃんにとって
赤ちゃんにとって、母乳育児の良いところは何でしょうか。良いと思われるものは次のうちどれでしょうか。
- 栄養:脳の成長に大切な糖質や脂質がたくさん含まれている。
- 免疫:母乳で育てられると、下痢、気管支炎、肺炎、中耳炎、敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、壊死性腸炎などの病気にかかりにくくなり、また、乳幼児突然死症候群(SIDS)、インスリン依存性糖尿病、クローン病、潰瘍性大腸炎、アレルギー性疾患、などの病気から子ども達を守っている可能性があることがわかっている。
- おっぱいホルモン:おっぱいホルモンに助けられて赤ちゃんとのきずな作りを助けてくれる。
- おっぱいホルモン:IQが高くなる。
全てが正解!
すべて母乳育児の利点ですが、この中から、是非おっぱいをやりたい!と思える母乳育児の良いところをたくさん見つけてください。母乳育児を長く続けるために一番大切なことは、母乳育児をするお母さん自身が母乳育児を続けたいと思うことです。
【問2】お母さんにとって
お母さんにとって、母乳育児の良いところは何でしょうか。良いと思われるものは次のうちどれでしょうか。
- ダイエット:身体をお産前の状態に戻しやすくしてくれます。子宮が縮んで、体脂肪が減っていきます。おっぱいをあげることは究極のダイエットです。
- おっぱいホルモン:育児がよりいっそう楽しくします。おっぱいをあげているとマタニティーブルーになりにくいです。
- 病気にかかりにくくなる:乳癌や卵巣癌ににかかる可能性や閉経後の大腿骨頭骨折の可能性が少なくなります。
- 避妊がしやすい:完全におっぱいだけで育てて1日8回以上授乳していると、産後6ヶ月未満で妊娠する可能性は2%未満です。(時に産後2ヶ月でも排卵が起こることがあるので、最初のセックスからコンドームを使いましょう。)
- 経済的:一年間に約9万円のミルク代が節約できます。
全てが正解!
すべて母乳育児の利点ですが、この中から、是非おっぱいをやりたい!と思える母乳育児の良いところをたくさん見つけてください。母乳育児を長く続けるために一番大切なことは、母乳育児をするお母さん自身が母乳育児を続けたいと思うことです。
【問3】離乳食について
離乳食について正しいのは、次のうちどれでしょうか。
- 離乳食を始めたら母乳をあげる回数を減らす。
- 離乳食をあまり食べなかったら、母乳をあげる回数を減らす。
- 赤ちゃんが貧血だと言われたら母乳育児をしながら人工乳も与える。
- 赤ちゃんが貧血だと言われたら、食事の前後30分は母乳を与えない。
- 赤ちゃんが9ヶ月をすぎたらフォローアップミルクをあげる。
- 離乳準備食として、果汁や重湯を3ヶ月くらいからあげて離乳食の準備を行う。
答えは全てが「 正しくない」が正解です。
(1)離乳食を始めたら母乳をあげる回数を減らす
離乳食=補完食 母乳がメインで赤ちゃんは大きくなっていきますが、母乳だけでは足りなくなる分を食事で補っていきます。
(2)離乳食をあまり食べなかったら、母乳をあげる回数を減らすは
赤ちゃんにとって一番大切な栄養源は母乳なので、食事をとらなくても母乳は減らさない。子どもの発達には差があるので、一律に6ヶ月から食べられなくても大丈夫。
(3)赤ちゃんが貧血だと言われたら母乳育児をしながら人工乳も与える
人工乳には、母乳の10倍の鉄が添加されているが、吸収率は5分の1。本当に鉄不足だったら、鉄のお薬を赤ちゃんにあげながら、母乳育児を続行する。
(4)赤ちゃんが貧血だと言われたら、食事の前後30分は母乳を与えない
牛乳には、大量に摂ると鉄の吸収を邪魔するカルシウムが多く含まれており、鉄を取るときには注意するように言われることがあります。けれども母乳には鉄吸収を促すラクトフェリンなどの成分が含まれており、効率よく鉄分を取り込むのを手伝ってくれます。なので、母乳は食事と関係なくあげても、鉄吸収は邪魔されません。
(5)赤ちゃんが9ヶ月をすぎたらフォローアップミルクをあげる
フォローアップミルクは、離乳完了後の牛乳代用品で育児用ミルクとは別のものです。従って、あえてフォローアップミルクに変更する理由はありません。離乳中は母乳か育児用ミルクの方が好ましいということになります。もともとフォローアップミルクは、牛乳に似せて作られたという経緯があり、基本的には牛乳と変わりありません。日本では、小児科学会から「フォローアップミルクにする必要はない」との公的な指針もでています。
(6)離乳準備食として、果汁や重湯を3ヶ月くらいからあげて離乳食の準備を行う
- 離乳準備食(白湯、お茶、果汁、スープなど)は一切必要ありません!
- 赤ちゃんは日頃、母乳を介してお母さんが食べている物の味と匂いの一部を味わっています。
- それに、おっぱいを飲む際の口や顎の動きは、将来、「食べ物を噛んで飲み込むと言う動作」の練習にもなっています。
- 離乳食の開始は固形食の開始です。
【問4】育児に関して
育児に関して正しいのは、次のうちどれでしょうか。
- 泣いても放っておかないと抱き癖がつく。
- 赤ちゃんにはお風呂上がりに湯冷ましをあげる。
- 赤ちゃんにはおしゃぶりをあたえるほうがよい。
- 夜泣きは母乳が足りていてもおこる。
- 生後半年過ぎると母乳の栄養が足りなくなる。
- 1才を過ぎても断乳しなくてよい。
- 母乳を与えているお母さんは薬が飲めない。
- 夜中に母乳をあげていると虫歯になる。
- 次の子を妊娠したらただちに母乳をやめた方が良い。
- おむつをとる練習は1才までにした方がよい。
- たばこをやめられない母親は母乳育児をやめたほうがよい。
- たばこをやめられない母親は悪い母親だ。
- 母乳育児中はケーキやてんぷらなど脂肪や油が多いものは一切食べてはいけない。
- おっぱいを3日間以上しぼらずにいるとおっぱいはとまってしまう。
- おっぱいが足りない、薬を飲んだ、乳腺炎かも、ミルクの量の相談、おっぱいが痛い、などおっぱいについてのトラブルがあったら、卒乳までゆいクリニックがサポートします。
正解は461014です。
(1)泣いても放っておかないと抱き癖がつく
発達の遅れにつながる。乳幼児期は基本的信頼感を育む時です。一緒に遊んだり、いつも抱いてあげましょう。
(2)赤ちゃんにはお風呂上がりに湯冷ましをあげる
新生児、乳児に母乳または人工乳以外の水分果汁などは不要です。(生後6ヶ月までは母乳以外のものはいりません。)
(3)赤ちゃんにはおしゃぶりをあたえるほうがよい
おしゃぶりによる反対咬合や歯並びが悪くなる、中耳炎にかかりやすいなどのリスクあり。口封じになってしまう。指しゃぶりはOK。
(4)夜泣きは母乳が足りていてもおこる
一緒に寝る、泣くのをきいてあげる。(着せすぎて動きにくい、暑い、眠いのに眠れない、抱っこしてほしい、お腹がはる、便したいなど、理由は様々です。)
(5)生後半年過ぎると母乳の栄養が足りなくなる
母乳の質はかわらない。子供の成長にあわせたおっぱい。
(6)1才を過ぎても断乳しなくてよい
お母さんと赤ちゃんが望む限りできるだけ長く母乳は続けた方がよい。
(7)母乳を与えているお母さんは薬が飲めない
薬の添付文書には、7割以上に授乳中禁忌と記載されているが、実際に禁忌なのは抗がん剤、放射性同位元素のみ。
(8)夜中に母乳をあげていると虫歯になる
母乳だけでは虫歯にならない。食生活、内容は要注意。
(9)次の子を妊娠したらただちに母乳をやめた方がよい
妊娠中に授乳を継続しても流早産の原因にはならないので、体調と相談しながら授乳を続けても良い。出産以降も授乳を続けて兄弟同時授乳を行う人もいる。
(10)おむつをとる練習は1才までにした方がよい
おむつなし育児は、子供が排泄の感覚をもち、おもつかぶれが少ない。なるべくおむつを使わない育児、赤ん坊とのコミュニケーション
(11)たばこをやめられない母親は母乳育児をやめたほうがよい
たばこを吸っていても、子供への健康のメリットを考えると授乳を続けた方がよいです。
※母乳を汚染から守るには
ニコチン、カフェイン、アルコールは摂取後30分以内に母乳中に出てきます。一定量以内、アルコール2杯/日、タバコ1箱/日、コーヒー5杯/日ならは赤ちゃんには大きな害にならないといわれています。すべての食べ物飲み物は母乳中にでる。しかし、自分が害のあるものを食べているからと人工乳に変えるよりは、母乳をあげたほうがよいです。
(12)たばこをやめられない母親は悪い母親だ
たばこをやめられなのは母親が悪いのではなく、たばこが悪いのです。受動喫煙を避けることが大切なので、禁煙外来などを受診して一日でも早くたばこをやめられるようにしましょう。ゆいクリニックでも禁煙外来を行って、禁煙のサポートをしています。禁煙外来に飛べるようにしてください。
(13)母乳育児中はケーキやてんぷらなど脂肪や油が多いものは一切食べてはいけない
脂肪をとったからといって、おっぱいがつまるわけではなく、乳腺炎の一番の原因はストレスと言われています。たくさん脂肪分をとったから乳腺炎になるわけではないですから、一切食べないと言うことでストレスを感じるのは問題ですが、授乳中は栄養不足に陥りやすい時期ですし、赤ちゃんの身体をおっぱいでつくる時期でもあります。授乳中は、タンパク質、鉄分を含んだミネラル、ビタミン豊富な栄養をしっかりととるようにしましょう。砂糖の取りすぎは体に良くないので気をつけましょう。
(14)おっぱいを3日間以上しぼらずにいるとおっぱいはとまってしまう
おっぱいの成分の中には母乳分泌をとめる働きをもつものが含まれています。おっぱいが乳房内にたまったままだと、母乳はとまる方向に働きます。丸3日間おっぱいをためたままにしておくと、おっぱいはほとんど作られなくなります。ですから、もしもお母さんと赤ちゃんが離れることがあったり、赤ちゃんがおっぱいを飲めないと言うことがある場合には、3~4時間に一回はおっぱいを搾るようにしましょう。