逆子(骨盤位といいます)の場合や以前に帝王切開分娩をされた方、またその他にもなんらかの理由で手術が必要と判断された場合、帝王切開術を受けられてお産になる方もいます。妊婦健診では経膣分娩と同じようによりよいお産ができるようにサポートをしていきます。助産師外来を受けて頂いたり、母親学級を受講していただいたり、お腹の中の赤ちゃんがすくすくと元気に過ごせるようにサポートしていきます。また、帝王切開でのお産が決まっていても、お産に向けての体作りはとても大切です。ヨガクラスの受講や運動での体作り、しっかりと栄養を取ることをお勧めします。マタニティプランも経腟分娩を予定している方も帝王切開分娩を予定している方も同じように作成していきます。
当院の帝王切開の特徴
- 手術中、夫や子ども達など家族の立ち会い可能
- 手術中の母子早期接触、お部屋でお父さんの赤ちゃん抱っこ(父子早期接触)もおすすめ
- 赤ちゃんと一緒にお部屋へ戻り母子同室開始
- 必要最小限の点滴やモニターのみ設置
- 術後3~4時間から飲水可、食事は当日もしくは翌日から開始(手術開始時間により異なる)
- 翌日よりトイレ歩行開始 シャワーも可
- 傷の消毒はなくテーピングのみ、抜糸もなし
- 経過が良ければ産後5~6日で退院可能(母子の状態により入院期間は相談可能です。)
当院で帝王切開分娩された方の感想
帝王切開時の母子早期接触について
帝王切開というリスクのある出産でも、お母さんと赤ちゃんとの触れあいを大切にするために早期接触を勧めています。ゆいクリニックの手術室はかなり狭いですが、家族の立ち会いを勧めており、夫や上の子どもたちも立ち会いをしたりしています。上の子どもが立ち会う場合、子どもの年齢が低い場合には、赤ちゃんが生まれて、お母さんが赤ちゃんを抱っこし始めてから手術室の中に入ってもらうこともあります。ただ、小さい子どもの場合には狭い手術室に長いこといられず、すぐに出たがったりするので、夫以外に子どもの面倒をみる人が必要になることが多く、他の家族のサポートやベビーシッターさんをお願いしてもらったりしています。
手術室の温度を赤ちゃんが寒くならないように整えます。その他にも赤ちゃんをだっこしやすいように手術中の物品を整えます。赤ちゃんが生まれてきたら羊水を拭き取り元気さや全身状態をしっかりと確認した後、裸のまま赤ちゃんを直接お母さんの胸の素肌の上におき、タオルをかけます。室温が低い場合には帽子もかぶせます。必ず、助産師が付き添いながら行います。お母さんの手は手術台に固定せずに赤ちゃんに触れて頂きます。お母さんにだっこしていただきながら、赤ちゃんのお熱や呼吸状態、心拍数などを見てきます。Spo2モニターという酸素飽和度を示すセンサーもつけていきます。もし、お母さんや赤ちゃんの状態によって早期接触が困難な場合には中止することもあります。赤ちゃんととお母さんの状態をチェックしながら可能な限り続けます。おおよそ赤ちゃん出生後から手術終了までの約40~50分が抱っこの時間になります。手術が終わって、お母さんが身体をふいてお部屋に帰るまでの間は、お父さんにも肌と肌をくっつけてのだっこをお勧めしています。お母さんがお部屋に戻ってからはゆっくりと赤ちゃんにおっぱいをあげるのをお手伝いします。